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【社長Blog】

2025年 東京ホテル市場の展望は 「多様化と効率化の同時進行」が大きなカギ

「世界をつなぐ交差点・東京」

東京はただの大都市ではありません。世界中の人や文化が交わる、「旅人が訪れる中継地点」です。観光地巡りを楽しむインバウンド客もいれば、短期出張に訪れるビジネスパーソンもいて、訪れる目的は人それぞれ。そんな東京のホテル市場は、「多様性とスピード感」が大きな特徴です。

なぜ、多様化と効率化の同時進行が大事なのか?

2025年の東京のホテル市場は「多様化と効率化の同時進行」が重要なテーマです。その理由は、インバウンド需要の増加や国内旅行の回復に伴い、従来のビジネスモデルだけでは対応しきれない新たなニーズが生まれるからです。そのため多様な宿泊者を受け入れるための「受け皿の広さ」と、「運営効率」を両立させることが、2025年の大きなカギとなってきます。
ポイントを押さえた準備を始めることで、2025年の観光客需要の恩恵を受けながら安定したホテル運営を進めることができます。そのためにも、まずは観光業界全体の流れから2025年を予想していきます。

2025年のホテル市場は、「観光客×イベント」

2025年は、大阪万博や国際的なスポーツ大会など国内外の注目を集める大型イベントが控えています。特に大阪万博は、半年間にわたる長期間の開催となります。イベントの熱気は関西圏だけではなく、東京や関東周辺まで宿泊需要を押し上げることが期待できます。
また今後、格安航空会社の成田・羽田空港路線が拡充し、東京は日本観光の出発地点となり、観光客が一度立ち寄るターミナルの役割を果たすことになるのです。
特に、短期滞在の観光客が東京を拠点とした観光ルートを魅力的に感じている点も、東京の観光産業を大きく後押ししてくれます。

東京のホテル市場動向に備えるえるポイント3つ!

1. 長期滞在需要の増加

世界の観光地では、ワーケーション施設や体験型宿泊施設が増えています。たとえば、タイのプーケットではリゾートホテルが「長期滞在専用プラン」を提供し、観光と仕事を両立できるサービスを展開しています。東京周辺のホテルも「1週間プラン」「月間プラン」といった柔軟な滞在プランの導入などを作っていくことで、一定の需要を確保することができます。

2. 効率化を支えるテクノロジー導入

需要増加に伴うスタッフ不足は、ホテル業界全体の課題です。しかし、AIやロボットを活用した業務の効率化は、もはや「未来の話」ではなくなってきています。
たとえば、京都のあるホテルでは、AIが顧客満足度をリアルタイムで分析し、ピークタイムには自動でスタッフを配置するシステムを導入したことで、高稼働時でもスムーズな接客を実現しています。このような取り組みは、「一人ひとりの顧客にきめ細かな対応をするために必要な準備」と捉えていくとよいでしょう。

3. 価格設定の柔軟性

大型イベント期間中は宿泊需要が高まり、通常期とは異なる価格調整が必要です。たとえば、ラスベガスでは国際イベント開催時の価格戦略として「宿泊+体験パッケージ」を導入しています。単なる宿泊よりも質の高い付加価値を提供することで顧客単価を引き上げています。
単なる価格競争ではなく、「宿泊と観光体験を組み合わせたプラン」など、ユニークなパッケージを提案していくことも一つの手です。

2025年は「付加価値の最適化」

2025年への備えについてお伝えしましたが、この3つのポイントを押さえた上で更に大事なのは「宿泊に付加価値をどう付けるか」です。 これは、「部屋を提供する」だけでは競争に勝てないという意味を表しています。なぜなら、ゲストの目的やニーズが多様化し、宿泊そのものに求める意味が変わりつつあるからです。
「ただ泊まれる場所」というだけでは、価格競争に巻き込まれて利益が圧迫されます。しかし、宿泊に「物語」や「体験」を付けることで、他にはない価値を提供でき、顧客単価や満足度を上げることができます。
そこで、どういった工夫や取り組みをすればいいのか以下に3つのポイントでまとめました。

ポイント1 : ターゲットごとに異なる「体験」を提供する

宿泊者のニーズを知り体験をカスタマイズすること。

• 例)出張者向けの集中サポートプラン
忙しいビジネスパーソン向けに、朝食付き+快適なワーキングスペースをセットにした「効率プラン」を提供すれば、便利さに価値を感じてもらえます。

• 例)家族旅行者向けの思い出プラン
子ども向けのアクティビティやフォトスポットを用意することで、旅行の記憶がより鮮明になります。

ポイント2 : 効率化で「人的サービス」に集中する

テクノロジーの導入で効率化を図るのは、ただ人件費を削減するためではなく、スタッフが「心のこもったサービス」に集中できる環境を作るため。

• 例)自動チェックイン機の導入
機械が単純な業務を代行することで、スタッフはフロントでの特別な要望やお困りごとにじっくり対応できます。「このホテルは特別感がある」と感じてもらうためには、このような余裕づくりが不可欠です。

ポイント3 : 料金設定を柔軟にし、イベント需要を掴む

価格競争に巻き込まれないためには、「価格調整」と「体験価値」のバランスが重要。

• 例)ラスベガス式のプラン
前述したようにラスベガスではイベント開催時、「宿泊+特別イベント体験」のパッケージを提供し、高単価の集客に成功しています。東京でも、観光客に「宿泊だけでなく、その場所だからこそ体験できる特典」を組み合わせるプランを提供すれば、他との差別化ができます。

これらのポイントを押さえた特別な体験の提供は、「また泊まりたい」とリピーターを生みだしてくれます。
多様な文化や人々が訪れる東京は、2025年も新たな物語を紡ぎ出す観光スポットになっていくと思います。世界中の旅人を魅了するそのホテル業界から、今後も目が離せません。

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